出張で京都に行った。事務職なので働いていてもほとんど出張はないのだが、何故か白羽の矢がたって、大阪と京都に1泊2日だ。人生初の東海道新幹線だ。東北と北陸にしか住んだことがないので、関西に行く時は夜行バスか飛行機だった。
朝の東京駅は人が沢山。改札に入ってしまうとやっているお店を見つけるのはちょっと大変。スタンダードベイカーという、おしゃれなパン屋に立ち寄って購入。朝7時からやってるのがありがたい。
新幹線に乗り込む。改札が分からなくて迷子、ホーム近くに売店がなかったので、駅の構内でゴマ団子とチーズ風味のクッキーを購入。金で信頼が買えたら安いもんなので、いらないと思うけどお菓子を買っていってしまう。もちろん自腹。財布に痛い。
駅にあったコーヒー。よく見かけるBECK’Sじゃなくて、ジオオーガニックというお店。JR西日本系列なのかなあ。
コロッケかメンチカツサンド。紫キャベツがオシャレだ。朝から重いのは嫌だからと駅弁を回避したが、ふつうに食べごたえがある。コーヒーと飲むと、小さな座席が喫茶店のよう。
シナモンロール。昔、サンリオのシナモンが流行った時に、当時親に買ってもらった小学○年生にシナモンロールの作り方が掲載されていて、見よう見まねで作ったことを思い出す。レーズンが入ってると、嬉しい気持ちになる。アイシングのシャリッとした砂糖が好き。
都心を抜けると加速していく。ちょっとジェットコースターのようなGが身体にかかる。
人生初の東海道新幹線ということは、富士山だって初めて見た。就活生の時に静岡に来た時は、夏だったからかガスでよく見えなかったしなあ。
昔の人が信仰の対象にしたり、絵に書いたりしたのが分かる。連なる山ばかり見てきて育ったから山が三角なのは疑問だったのだけど、単独でぽっかりと空に浮かぶ山というものは、デザイン的にシンプルで美しい。
空の青、富士山の青、雲の白、雪の白。全部違うニュアンスの色で、全てが天然の配色なのが素敵。
職場に静岡出身の人がいて、富士山はずっと見てきたから特別なものでは無いと言っていた。登るものでもないらしい。生活の一部で、風景の一部。贅沢だ。海が近いのもいい。そう思うと、ちょっと富山に似てる。立山連峰と日本海、富士山と太平洋。同じ構成なのに印象が全く違う。
京都を通過。京都タワーって駅から見えるビルの上にちょんって乗ってるのが面白い。プリンに乗ってるさくらんぼみたいなミスマッチ感。
このまま新大阪で降りて、私鉄もJRも分からなくて迷子になった。仕事をして、京都に移動して仕事をして。懇親会で沢山お酒を飲んだ。解散したのは20時30分。ここからが本番だ。明日の9時の新幹線まで遊ぶぞ。
ライトアップされた京都タワー。京都は修学旅行できて、ガラス張りの駅舎に驚いたなあ。
飲み屋を探して散歩する。駅から少し行ったところにあったリド飲食街。中を通ったが渋い中にも新しめなお店もあって楽しそうだった。京都駅の周りは飲み屋が少ないと勝手に思っていたが、こういうところもあるんだね。
近くの立ち飲み屋に入って飲んでいたんだが、小さな会社の社長みたいな人が、若い男女の社員にセクハラとパワハラを繰り返し、札束を広げていたのが下品だった。札束を出されても、立ち飲み屋なのだから財布の中身はたかが知れているのでは。
その人たちが帰ったあとげんなりとした顔で酒を飲んでたら、横の若いカップルの人達が「あの人たちやばかったですよね…!」と言ってくれて、怒りが鎮まった。あと少して、私の数年ぶりの京都が台無しになるところだった。感謝。
カールを買ってホテルに戻る。チューハイで乾杯して、就寝。
早朝。京都駅のこっち側は、あんまりお店がないんだね。
バスに乗って安井金比羅宮に向かう。7年振りぐらいに来たが、こんなに周りにラブホが多かったっけ。住宅街とラブホと縁切り神社のミスマッチ感。
中を覗くと大学生たちが御札のトンネルを交互にくぐっていた。「こんなの、好きな人に見られたくないよねー」と言ってるが、私はこの後1人でくぐることになる。
数日前に酔って転倒してしまい、膝が腫れていたが仕方ない。宮司さんなのか、目の前で箒をはいている方がいらっしゃるが、切実なので仕方ない。嫌いな人の名前を書いて、前より太くなった腹回りを何とか押し込み、痛い膝に耐えて朝露に濡れた石の上を這いずり回った。
ついでに、嫌いな人とはこの時よりも疎遠になった。最高。神様ありがとう。
バス通りまで歩こうかとうろうろ迷子になっていたら、祇園に出た。早朝なので誰もいない。私道は撮影禁止という看板も出ていた。朝の京都駅のバスもそうだが、コロナが落ち着いてから外国人観光客が激増しているのだろう。
八坂神社。昔友人と一緒に行って、違う番号の大凶をそれぞれ引いたことがある。
おみくじのリベンジをしたかったが、朝早くだったからか社務所はあいていなかった。通勤やランニング途中の人が、静かに頭を下げてお参りしている。ここも、誰かの生活の一部なのだろう。
広い境内。写真も取り放題。人が少ないと、厳かでいいね。
お参りをして、ホテルに戻る。帰りに乗った京都市バスの中で、制服を着た小学生たちの話が面白かった。市バスの番号に詳しく、あれは𓏸𓏸行きだよーっと話していた後、幼稚園バスを見つけて「○○先生いるかな?」「手を振れば気づくかな」と話していた。そうか、この子達はちょっ前まで幼稚園児だったのだから、記憶が新しいのだ。
取りすぎた朝ごはんのバイキング。おばんざい系が美味しかった。久しぶりにライチを食べたのだが、食べ方が下手で種まで食べてしまい、渋さに轟沈した。
新幹線ギリギリの中、八ツ橋と千枚漬けを買う。お土産は多い方がいいので、週末に会う友人へのお土産も買った。後日談だが、人にあげすぎて、私の口に入るものはなかった。悲しい。
帰りの新幹線で琵琶湖が見えた。学生時代近くは通ることはあれど、それは夜行バスなので真っ暗だった。殆ど凪いだ静かな海である。
そんな急な京都出張だった。時間があるならば、大阪でオリックスのグッズを買いたかった。いや、オリックスの試合がみたい。
駆け足でこの記事を書いたのは理由がある。私は今仕事終わりに電車に乗っているのだが、これからハイキューの映画を友人たちと見に行くのだ。見てしまったら、暫くはハイキューのことしか考えられないぐらいの衝撃があると噂を聞いている。楽しみだ!!