夏さ、また。

日々のことを、だらだら書いてるだけです。

朝帰り

先日、朝帰りをした。この言葉だけを聞くと、なんかいい人と出会ったのではないかみたいな、私の中の思春期恋愛脳がわくわくするのだが、普通に友人の家の床で寝ただけである。

 

嬉しいことに、高校時代の地元の友人が転職を機に引っ越すことになった。しかも我が家から歩いて30分の場所に。たまたま勤務地が私の家の近くだったとのこと。

 

  まだ働き始めてないこといいことにお邪魔した。是非とも覗いてみたい。心は建物探訪であるが、アパートである。でも個性って部屋に如実に出てくるもんね。引っ越す時に沢山見たYouTubeのルームツアーとか面白かったし。

 

 仕事終わりに足取り軽く向かったのだが、結果的に家に行く前に合流したサイゼリヤで大量のイタリアンを食べ、無料粉チーズを弔い、赤ワインを飲み干し、ハイテンションで移動して、友人の家に着いたらすぐ寝た。仕方ない。東京の酷暑は、東北出身の我々の身体にまとわりついていらいらさせる。解決させるには、満腹と酩酊が必要だ。いや、普通に楽しくて楽しくて盛り上がった。飲みすぎた。

 

そして、私の特技:床で寝る。夜行バスを乗りまくった経験と、学生時代色んな友人たちの家の床で寝続けた私に死角はない。静かに、気絶するように寝る。最悪の迷惑である。

 

朝5時にぱっと起きて、友人に賞賛され帰路に着いた。腹が立ったのは、朝5時に家に帰る時の方が出勤時より暑かったこと。驚いたことは、朝5時でも電車に人は乗っているということ。朝帰りの若者ばかりだと思っていたら、出勤に行くサラリーマンと、未来輝く運動部の人ばかりだった。眩しい。

 

家に帰って、熱めにしたつもりは無いけどいつもより熱く感じるシャワーを浴びて、弁当箱を洗って乾かした。それでもいつも起きる時間より早くて、30分ほど仮眠して出勤。仕事中は意外と元気で、あまりに早い時間帯に気絶という名の寝落ちをかましたことを後悔した。

 

最近地元の中学時代の友人が、約1年付き合った相手とお別れした。職業柄プライベートを犠牲にしてまで仕事に打ち込むしかなく、かといって趣味の時間は最低限捻出したい。そんな気持ちがすれ違ったらしい。

 

私は今付き合った人が最初なので、別れたことがなく、LINEグループでは恋愛経験豊富な友人が優しい言葉をかけてあげてて、同い年なのに大人だなあと感心仕切りだった。ガキな私はずっとスラムダンクとRRRの感想を言って、話を聞けと怒られてた。すまない。想像力の欠如が申し訳ない。

 

でも今度は、相手も同じぐらいの熱量で何かに打ち込んでる人が丁度いいと思うよって口でいいながら、心の中で(そういう人は、1人で生きていけちゃうから、恋愛市場に上がってこないんだよなあ)って思う。

 

でも、君だってそんなに自己を犠牲にするまで色んなことに尽くしているんだから、なんなら仕事に対して脅迫的なまでの覚悟すら感じるから、心安らかにあれよと願うことしか出来ず。同じ地獄を見てはいないし、社会的な地位も違うので、話を聞いて馬鹿笑いすることしか出来ない己を歯痒く思ったりした。たまに、電話に誘お。でも忙しいよなあ。

 

このことをぼんやりとサイゼで友人に話していたら、「推しに振られる妄想ってしたくないよね」って話になった。友人はずっとオタクだが、最近夢女子のようなエネルギーをあるキャラに尽くしている。対する私は某バスケ漫画のキャラの格好良さにあてられている。その前から、随分と好きなキャラはリア恋的な好きが多かった。

 

確かに我々は基本的に幸せな妄想を重ねていた。推しが高校生だったら教室でこんな感じ。付き合って初めてのプレゼントはこういうものを渡すと思う。ファミレスに行ったら絶対これ頼む。好きな子にはこんなアプローチをしそう。

 

  幸せだ。幸せなお花畑。しかもハマりたてだから、心の中でずっと福山雅治のHEROが流れてる。恋が走り出したら、君は止まらないのだ。その盲目的な疾走感と没頭感で考えもしなかった。振られる可能性だってあるじゃん。

 

事実、私は泣いた。サイゼリヤで普通に涙が零れた。馬鹿である。そもそもの前提が馬鹿である。でも、友人も泣いてた。昨日の友人も、別れた時こんな気持ちだったのかと思うと、もう少し優しくすればよかった。こんなにきついぞ。妄想なのに、好きな人に拒絶されるなんて今まで感じたこともない痛みが襲う。

 

失恋ってやべえな。みんなこれを経験して生きてんのかい。強くね?西野カナとかじゃ誤魔化せないよ。米津玄師でも危ないや。怖いね。嫌だね。頭の中だけでは幸せなことばかり考えておきたいね。情緒不安定になるね。友達にも戻れなかったら落差でぶっ倒れる。

 

わいわい喋った。高校を卒業してずっと、年に1回焼肉に行くだけだった私たち。一度も2人きりで遊んだことすらなかった私たち。去年の正月の自分に言いたいね。我々、半年後に東京でご近所さんになって、志が近い親友になってるからね。これがエモいってことかね。いや、エモいって言葉は嫌いだから他に置き換えたいね。でも酔ってるから駄目だな。あはは。

 

そしたら泥酔。メイクも落とさず、コンタクトも外さず。帰りはベルトすらちゃんとはめれず。フラフラと帰宅する。なんか、大学生に戻ったみたいで、ちょっとワクワクする。もう一度、あのマインドで暮らせる喜び。ちょっとしたリスタート。

 

1人で生きていくんだぜ。親も置いて、友人も置いて、故郷を捨てて、学生みたいな夢もなく。誰も知らない土地で生きようと思ったけど、友達が近くにいるだけで嬉しい。これで片方がコロナで倒れても、救援物資を届けられるし、骨を拾ってもらえる。楽しい酒が飲める。

 

ただ、あいつは我が家の玄関に靴を置いていったので、それだけは回収して欲しいところ。はよ取りに来てくれ。それだけは頼む。