下北沢と世田谷代田の間にあるボーナストラックで行われた日記祭に行った。理由は、はてなブログさんが作成している日記本に自分の記事が掲載されたからだ。
↑この記事である。
↑の記事は前回の日記祭に行った時である。この時は日記祭があることに気づいたのが当日だったため、予定があってすぐ会場を後にしてしまった。しかし、今回は一日暇。念願だったビールも飲めるぞ。
下北沢に着いたのは11時半。途中、ベビーカーを推してる人が落としたものを拾い届け、町田駅に行きたいおばあちゃんをホームまで案内してた。徳ポイントを積んだ気がする。本当は朝ごはんを食べたかったのだが、はてなブログの日記本は在庫切れになることがあると知っていたので、最優先で向かうことにした。
なお、下北沢からボーナストラックまでは歩道があるのだが、近くに広間があるので子供たちが走っている。子供が苦手な人は注意。自転車がまあまあなスピードで突っ込んでくるので、自転車にも注意。また、血統書付きの犬しか歩いてない。流石世田谷、余裕のある街だ。
到着。すごい人で賑わっていた。奥の方のイベントスペースでは立ち見の人までいた。あとから気づいたのだが、オモコロのマンスーンさんが話していたらしい。行けばよかった!
広間に小さな机が点在し、そこで出店者の方々が本を置いて座っている。読者なのだろうか、話している人や、顔見知りなのか出店者同士の「お久しぶりですね」の声が至る所から聞こえるので、ここはコミュ強の猛者の集いだ。なんなら複数人で出店している人もいる。強い。人間としての強さを感じられる。圧倒される程の強さの源は、本を作ろうという自己肯定感なのだろうか。
はてなブログのブースは奥の方にあった。幸い本は残っていた。「今日はどうしたんですか~」「掲載されました」「どの日記になりますか?」スタッフの方が話しかけてくれた。「今のところ掲載されたって来てくれた人、ちゃんと載ってましたよ!」と安心させてくれるお言葉。しかし、基本タイトルを後付けする人間のため、どの日の記事か全く思い出せない。
当選メール見てみますね、と慌ててGmailを開くも書いてない。「日付とか覚えてますか?」覚えてない。若いスタッフさんは優しい。慌ててアプリを開いてスクロールして日付を伝えるも、その日に2人書いているとのこと。
「ブログ名は?」、ものすごく若気の至りで好きな曲のサビというポエム感、恥ずかしいので口にできない。「IDとか」就活時代の地獄の底でブログを立ち上げたため「無理やだ死死死」の語呂合わせである。口に出して言うべきものでは無い。「内容は?」タイトルはぼかしてるが、友人と赤と白とロイヤルブルーという海外のBL映画に大はしゃぎした内容だ。もちろん、初対面の人相手に口には出せない。
シワのない脳みそを捻り上げ、「映画を60回見に行った友人と遊んだ話なんです」と伝えた。スタッフの方がこれですねーと本わ開いてくれた後、「有機栽培さん!」と言われる。「なんで知ってるんですか!」と私。4人ぐらいいた若いスタッフの皆さん「知ってますよ!ツイッターとか!ブログとか!」とお声がけくださるが、気が動転して混乱した私が発した言葉は「えっ怖っ!!怖いっすね!!」でした。失礼にも程がある。初対面の人間に「怖っ!!」はない。本当にすみませんでした。
弁明を。編集する人達なのだ。文章を製本するにあたって何回も記事を読み返してレイアウトを整えるのだから、そりゃ掲載者全員のお名前を覚えているだろう。また、日記祭に行かれた方々の感想を見るに、認知されてた方が多いらしい。私だけじゃないのだ。
しかし、コミュ障大爆発。特に話題性もない零細ブログなんぞ、と思っていた。しかも学生さんも混じってるかもしれないなと思うぐらい若いスタッフさんもいたので、もっと洒落たブログとか読んでそうという偏見もあった。無印良品とか無添加とか、丁寧な暮らしも皆無の私である。知られてないことが前提だった故の言葉だったのです。本当に失礼なことをした。
すごいなあ、はてなブログ。こんなブログも知っているってことは、まじで全ユーザーの記事を読んでるんじゃないかな。愛だな。
挽回のチャンスをください!本当にすみませんでした。次回の日記祭で日記本の募集があった時、掲載してもらえるように頑張ろう。その時は、ちゃんと会話をするんだ。でも文章力ってどうやったら鍛えられんだ。写経ですかね。
緊急事態で発汗した身体を沈めるため生ビール。日記屋月日さんではビールも飲めます。ベンチで飲みながら貰った本を読んだり、ブログ書いたりしてました。空きっ腹へのビールと強烈な日差し、冬だと思って着込んだ服のせいで気持ち悪くなってしまい、お昼ご飯を食べに下北沢駅へ移動します。
すごい人でごった返している下北沢。ギター持ってる若者、古着を買い漁る若者、デートしてる大学生。歩くと小劇場も目に入り、演劇と古着と文化の街なんだろう。世田谷代田のオシャレ空間より緊張はしないが人が多すぎる。
あまりの空腹でガッツリ食べたかったので、有名な珉亭へ。お昼の時間帯を外れていたからか、少し並んだらすぐ入れた。この辛くないニンニク風味のキムチみたいな漬物がべらぼうに美味しかった。
ラーメンの麺は博多ラーメンのような細さ。醤油ラーメンの味は優しい感じ。とろとろのチャーシューが美味しい。ほうれん草がのっている。
有名なピンク色のチャーハン。真っ赤なチャーシューの色が染み出てこうなるらしい。カウンターで食べていたのだが、目の前に山盛りの福神漬けがあるなあと思ったら、チャーシューだった。そのぐらいの紅さ。そしてとても美味しかった。さすが老舗。甲本ヒロトさんと松重豊さんがバイトしてたのはここなんだな。
散歩途中にいた猫。鼻の辺りに黒いぶちがある。高そうな犬を散歩してた人たちとすれ違っても目もくれない。うーと唸ることもにゃーと鳴くこともしない。全てが日常で、目などにとめないことなのだろう。お前が、下北沢の主だよ。
古着屋を沢山巡って、買うかどうか悩んだ。ラコステの青色のブルゾンが、裏地が赤のチェックでとびきり可愛く、でも1万円。あーとかうーんとか言い、悩みに悩み、やめた。でも古着って他のお店じゃ会えない、一期一会の世界なんだよな。店員さんが色々話してくれるんだけど、専門用語が分からない。知識が欲しい。
会場のボーナストラックまで戻ってきた。2階にあった本屋や、会場を一瞥する。何か買わないとと、品田遊さんのペーパーを買った。日記屋さんでコーヒーを購入し、下北沢のパン屋mixtureで買ったカスタードデニッシュと共に、会場から離れたベンチで食べた。
本当は日記本を作るための相談に行きたかった。そのために何回か会場をうろうろしたものの、自信のなさで諦めた。出店してはじめましての人とお話出来る会話力と自信が欲しい。
それでも、販売委託ならできるんじゃないかと公式サイトを調べてみたら、出版社さんに話を聞いて貰えるとのこと。ブースを見たら、若い青年が輝いた目で話していた。あと大きな犬を連れた人もいた。自信に溢れている場所だ。
上の本屋で最果タヒさんの本を立ち読みした時に、造り手に回る人は自分のことを天才だと思い込んでいた時期があるという。今の私には後ろめたさと自己否定しかない。
しかもネットを覗いて見たら、みんな成果物を持って相談を受けているらしい。本気度が違う。えへへ、ブログが形になったら嬉しいなってぐらいの気持ちじゃない。本気じゃないと相手に失礼だ。しかも出版社の方達は実績のある人達らしく、余計尻込みする。限られた時間なのだから、既に本を作るほどの熱意がある人が優先だ。私は、スタートラインにも立っていない。
寒くなってきたし、ブログも書き終えちゃったなあと足元を見ていたらダックスフンドがしっぽを振っていた。しばらく足元にいるので、飼い主さんの許可を得て撫でさせてもらう。つやつやの毛並み、人好きなお顔。愛されて育っているんだなあ。可愛いねぇ、と赤ちゃん言葉になる私。
帰ろう。コミュ障は文字しか書けん!
最近はTwitterを基本ログアウトにしているからか、ブログばっか書いている。リトルプレスパックなら、公開中の記事ももちろん、非公開の記事は書き下ろしとして本にできる。料金も優しい。
出店者として出てお客様との対面は厳しいかもしれないが、文字は気合いがあれば書ける!ちょっと本気でブログを書こうぞ。ただ、見た感じ、旅行に行った人とか出産した人とか、病気や退職した人の日記が多い。何も起きない人生の日記を、果たして手に取りたい人がいるのだろうか。
需要が読めない。なんやかんや、本などにせずまたこのブログをのんびり更新してるかもしれない。もしかしたら孤独に耐えかねて、ええいままよと出店してるかもしれない。どちらにしても制作欲に火は着くので、日記祭はおすすめです。
何より生ビールが飲めます。最高です。みなさんも次回があったら是非。