こんにちは。台風と帰省ルートが一緒の有機栽培です。夜行バス初めてキャンセルしたよ……。(この書き出しは8月8日に書いたものです)
1時間で地元の基幹駅には着くのに、500mlのスーパードライを飲んでます。新幹線はお酒を飲むところ。ビールの旨みと対話する場所。
平成最後の夏よろしく、ウォークマンのシャッフル機能が『平成狸合戦ぽんぽこ』の主題歌『アジアのこの街で』を流してきました。泣くぞ。
ところで私はジブリの曲だったらチャゲアスの『On Your Mark』が好きなんですが、好きな人私と握手。
あとは猫の恩返しの『バロンのテーマ』、ハウルの動く城の『世界の約束』、紅の豚の『時には昔の話を』が好きです。バロンはBGMですが。
話がそれました。
静岡旅後半戦~!!!
いつでも誰かが~きっとそばにいる~♪
忘れないでおくれ~素敵なその名を~♪
(引用:平成狸合戦ぽんぽこ『いつでも誰かが』)
前半はこちら
④2日目~駆け抜けろ焼津~
・最終面接
昼から最終面接でした。くたばった身体にムチを打って、無理やり起きます。
ノロノロとチェックアウトギリギリまで荷造りをしまして出発!!
途中今日の宿泊地である焼津に荷物を起きました。ちょっと外の様子を見ると、何もない。
あれ?焼津って中学の社会の教科書に載ってるぐらい有名だから人もたくさんいると思ったら、駅前静かだぞ??
不安を胸にまた電車に乗って、ある駅で降りました。ここの駅の名前は知らなかったんだけど、普通に都会でビビった。どうした焼津。
駅前にあった寿司屋。12時までに入れば、680円で食べれた!!このお寿司の凄いところはネタの厚さと大きさ。食べ応えたっぷり。
流し寿司というらしく、注文するとお盆に乗ってやってくる仕様。しかもちゃんと机の上に来る。機械に仕事を取られるというと、IT系とかだと思っえたけど、肉体労働も取って代わられる時代が来るかもしれないんだなあ。
美味しい寿司の後、バスプールで迷子になり、三周ほどぐるぐるしてから乗りました。下車して炎天下の田んぼ道を20分。炎天下の田んぼって、水が蒸発しているのかむわあってするんだよね。特有の匂いとともに。
そんな中歩いて、ようやく御社でした。
工場見学もしてくれて嬉しかったけど、まじで面接内容がひとつも思い出せないので割愛します。色々終わって駅に戻ってきて、焼津に着いたのが4時でした。
・焼津市内観光~自転車と海と汗と~
人がほとんどいない駅前にビビりながら、観光案内所へ。この観光案内所のみなさんも優しかった~。
私「こんにちは~突然なんですけど、観光地ってなんかあります?」
係員「港とか、日本武尊由来の神社とか……あと5時に閉まっちゃうけど小泉八雲の記念館があるよ~早く来れば見れたのにね~」
私「コイズミヤクモ??」
係員「小泉八雲。由来があるの」
私「レンタサイクルあります??ここから自転車で何分ですか!?」(食い気味)
係員「あるけどまさか……」
私「行きます!!!!」
ドン引きした係員の方の顔が忘れられない。こいつ頭おかしいんか?みたいなびっくりした顔だった。
この時キャリーを持ってまして。ダッシュで宿に荷物を預けて観光案内所に戻ると4時15分。
行ける、10分程度でつけるだろうから25分は展示が見れるぞ……観光案内所は5時までに自転車返せばいいらしいし……目覚めよ……
高校時代遅刻ギリギリの時間に出発して、山道を弾丸のごとく自転車で漕いでたせいで「あのオレンジコートの子は○○さんのおうちの子ですか?」と噂になった我が健脚よ……
そしたら観光案内所の方が、後ろにあるメイク道具などを売ってるお店の方に話を通してくれてて、なんと7時まで自転車を借りれるようになってた。焼津優しすぎない??
しかもお茶もくれた。
だから優しすぎない??
お店の方に見送られ、7分ほど自転車を漕ぐと『焼津小泉八雲記念館』。
私の大学に小泉八雲の蔵書があるのと、今ハマってる文豪擬人化ゲームに出てくるので、なんとなく知ってる小泉八雲。怪談話が苦手なので読んだことはありません。
でもここの展示は良かった!!小泉八雲は晩年の夏は毎回焼津に来て過ごすほどお気に入りだったらしい。港町の風情が良かったらしいよ!
↑奥さんへの手紙
小泉八雲はイギリス生まれの外国人。ギリシャの血も入ってる。本名はラプカディオ・ハーン。アメリカで記者として成功した後、日本にやって来てひどく気に入り、日本人の奥さんを娶って永住したよ!
だから英語は堪能なんだけど、日本語は話せなくて。この手紙見て!!!小泉八雲はカタカナで手紙は書いてたんだけど、ひらがなのは珍しいのね!!最後見て!!『ぱぱ』。かわい!!!!
どの手紙にも『ワタシノ カワイイ チイサナ ママ』とか『セップン』とか書いてる。奥さん愛してる。めっちゃ可愛い。
小泉八雲は『ヘルンさん』とみんなに慕われて呼ばれてたんだけど、その不思議な日本語は『ヘルンさん語』と言われてたらしい。可愛いかよ。
そんな八雲は自分の日本語の下手さを嘆き、手紙は処分するように言ってたらしい。海外の人達に幻滅されたくなかったとか。
もうね!!手紙が沢山大収穫!!嬉しかった!!!来てよかった!!日本文学専攻の方や、伝記や人物史が好きな人におすすめ!!!!
あと入館無料!!いいのか!!!写真OK!!いいのか!!!???
優しすぎるだろ!!!
そのまま自転車で焼津神社。夏には『荒祭り』という大きな例大祭があるらしい。
そもそも焼津は焼いた津。ヤマトタケルノミコトが火攻めにあった際、草薙剣で草原を切り開いて、生き延びたことに由来する。静岡には草薙っていう地名も残ってて、駅で通過した時私の厨二心がうずうずした!
つまり由緒正しい神社なのだ!!そこで『内定ください』とお祈りしました。
また自転車に乗り込み駆け回る!時刻は夕方なので日光は衰えてるも、ここは猛暑日本!!地獄の夏!!吹き出る汗を拭いながら海へ向かって走る走る!!
手の甲を舐めたらしょっぱかった。これはガチ。
どんどん漕いでったら海にぶつかった。ひえー何故か海沿いに温水プールがあって笑いました。目の前海なら海で泳げばいいのに!!
そのまま直感で曲がって、海岸線を進んでいくと、小川港にぶつかりました。
自転車止めてカルピスソーダを一気飲み。カルピスソーダと海って青春の香りがするよね。白いTシャツ肩までまくって漕いでくと、海特有の磯の香りが鼻につく。朝は凄い水揚げ量なんだろうな。
漕ぎ続けたら行き止まりに当たったので、Uターン。そのままさらに戻って、海水浴場を目指す。
これが焼津港!!たくさんの漁船と、少しの地元の方と、何匹かの猫を見かけました。さすが港町。奥の方には大きなタンカーみたいなのもあって、賑わってる漁港なんだとわかります。
港と逆側の河口には、ちょうど太陽が沈んでました。静岡はずっと晴れていて、太陽がキラキラしてる土地でした。さすが家康公、東照宮のお膝下。その分暑いんだけどね!!!
道の至る所で温泉を見かけた。港町で温泉が湧くのは珍しいよね。今度来たら絶対入る。滅べ女の子の日。
道中、元お店だった建物の布の屋根?テント?に『打倒憎きジャイアンツ 絶対勝てタイガーズ(意訳)』と書いてあった。よく見ると元酒屋。静岡は愛知の隣だから、中日ファンかと思ってたら、こんな所に猛虎魂。
そんなこんなで墓に挟まれた細い道を自転車漕いでると……
砂浜だ~~!!
めっちゃ綺麗!!!!!
地元の女の子二人が服を着たまま泳いでいて、隠れ家的な砂浜で嬉しかったです。浜当目海水浴場というらしい。
遠くに焼津港が見えて、良い風景でした。
夕日も落ち、墓の横をビビりながら通って自転車を返すと7時。つまり3時間ほど自転車に乗り続けていた。文学館や歩いた時間を抜くと2時間ぐらいかな?
漕いだ距離13km
そりゃ汗だくだよ……面接終わりに馬鹿だよ……運動不足がやっちゃいけない事だよね……メイク溶けた……(タイトル回収)(毎日溶けてる)
・飲みすぎた居酒屋
その夜はカウンターしかない居酒屋に飛び込んで、常連の方と仲良くなりました!
伊達政宗ファンの男性、気仙沼から16歳で出稼ぎに来たおばちゃん、バイク好きすぎて腕が日焼けしすぎて、してない手が白い手袋のような吉川英治を嗜むお兄さんとか。
カツオが!!美味しんだなあ!!!
静岡は海鮮がほんと美味しい。海鮮以外も美味しいけど、食べるもの全て美味しい。そして日本酒が飲みやすい!!名前忘れたけど!!焼津の日本酒とカツオとか最高のコンビでしょ?生臭くないんだよ……!!!
話も弾み、日本酒もすすみ、タバコは消耗し……
6800円飲んでたね。一人で。
宿までベロンベロン。人気のない道で嵐の『Love so sweet』歌って千鳥足で帰った記憶だけある。ご機嫌すぎるでしょ。
記憶はないですが宿には帰れたらしい。コンタクトぶん投げてた……何やってるんだ……
疲労困憊状態で日本酒飲んだらダメだからな!!!
日本酒は水じゃないぞ!!!!!
⑤3日目最終日~灼熱の久能山~
・早朝、セブンイレブン事変
朝起きたら、周りはお菓子だらけでした。
いや正しくは「酒のつまみ」。ご丁寧にストロングゼロと、締めのミラノ風ドリアも落ちてた。
Q、枕元に揚げ鶏があったのを確認した私の脳裏に浮かんだ5文字を述べよ。
A、や・ら・か・し・た
きっとまだ飲む気でコンビニで買ったんだな!!!1人なのに!!!朝7時起きなのに!!!!アホ!!!!!
そして二日酔いが半端ないって!!!!グロッキーの3乗ぐらい胃の中スクランブル。
這うように湯船に浸かって(これも熱湯で死にかけた)、もったいないからミラノ風ドリアだけ食べて(二日酔いに胃もたれの状態異常が追加)、揚げ鶏は泣く泣く捨てて、パンパンのキャリーバッグにストロングゼロとポテチを詰め込んだ。
一言で言えば最悪の朝。一人飲みは計画的に。
もたもた焼津駅について、静岡を通過した先、清水へ。電車の揺れでさらに体調が悪化したのは言うまでもない。死ぬ。
・決戦!久能山~己との戦い~
突然だが久能山はご存知だろうか!!!
久能山東照宮。勘のいい方はお気づきかもしれない。東照宮……日光東照宮……そう、徳川家康にゆかりのある場所だ。
家康は将軍を退くと静岡の駿府城にいた。東海道一の弓取りの本拠地は静岡なのだ。そんな家康は死後、自分の遺体を久能山に祀るように語った。なのでここは家康公の霊廟なのである。
久能山東照宮ができた後、三代将軍徳川家光の時代に日光東照宮は完成した。そして遺体はそっちに移ってしまったので、今は霊廟だけは残る。でも江戸幕府においてはとっても重要な場所であった。神格化させた徳川家康が最初に眠った土地だからね。そしてなんやかんや、みんなに大切にされ、今もある。
そんな久能山東照宮は長い長い階段が有名だ。確か千段を超える。
そして刀剣女子なら察すると思う。ここにはソハヤノツルキが収蔵されている博物館があるのだ!展示はされてません!!!でも行くしかない!!家康だし!!
ぶっちゃけ石田三成が好きなんだけど、彼の聖地は遠いし……佐和山……滋賀県………関ヶ原は昨年自転車で疾走しまくった思い出がある。夏の関ヶ原はのサイクリングは気持ちいいけど、体力の勝負なので気をつけて。大谷吉継の死地は山。とにかく戦国ファンなら西軍好きだろうとも、避けては通れない家康公。敵も知らねばならないよね!ってノリで行くことにした。これがアホだった。
清水駅からバスに乗って終点まで。40分ぐらいかな?海岸線を通るので、太平洋がキラキラ光ってた。
バス降りて10分ほど歩くと、正面に久能山東照宮があるよと看板が、さあご対面…………
えっ?????
高くね????
角度おかしくね????
下の鳥居の真上に建物が見えるだろうか?
きっとあそこがメインだと推測すると……ほぼ真上っておかしくない??てか高くない??
近寄ってみると軽トラが勇ましく急な坂道を登っていた。つよい。
よく見てほしい。ここは有名な観光地なはずが、人がほとんどいない。そういえば、バスの中もほとんど人がいなかった。土曜日なのに。
どうやら夏に来ては行けない場所だったのかもしれない……しかし来てしまった……登るしかない。
ついでにこの序盤の坂。大きいゴロゴロした石で構成されており、非常に歩きにくい。是非スニーカーで来てほしい。私はこの日ほどニューバランスに感謝した日はなかった。
最初の坂を抜けると、蛇腹な階段が続く。
あまり整備されてないのでとにかく歩きにくい。
良かったのは日陰だったことだけだ。
こんな感じで曲がりながら垂直の崖を登っていく。基本みんな無言。家族ズレも無言。みんな死にかけてて、すれ違う時に会釈してた。謎の一体感が生まれる。
ひいひいと登り続けるとようやく開けた土地が。
おおお!絶景!!!!
こんなに登ったのかー!!!と感慨深い。
久能山は地熱でいちごの栽培を戦後に初め、日本初のいちご狩りの土地らしい。
そのため海岸線にはビニールハウスがいくつもあった。春はかなり賑わうのだとか。
おっ!!!!建物が!!!もうこの段階で汗ダラダラ。この日は34度ぐらいありました。そりゃメイクも溶ける。やーー終わりかなーーー頑張ったなーーー
んなわけないよなああああ!!!!
無理である。でも登るしかないのである。頼みの綱はミネラル麦茶だ。休憩して登る登る。
すると今度は赤い建物が。社殿か!?終わりか!?
おのれイエヤスゥゥゥウウウウウウウ!!!!
(戦国BA〇ARA:石田三成より)
まじかよ!!!まって!!!ここからが本番なの!?角度!!角度がおかしい!!!!
これも!!これも家康の陰謀か!!!おのれぇ!!!おのれえ!!!と己の中の石田三成が呼び覚まされる程のショックでした。たぬきジジイ……!!
いいですか、皆さん。杖が置いてあるところはほんとにやばいという警告です。一昨年に舐めて登って膝を壊した伏見稲荷神社を思い出し、これからの試練にビビってました。
突然の哲学のコーナー。家康さんのありがたいお言葉。「慈悲(なさけ)は人間生活の根源である。皆がこの気持ちを持てば平和な社会が実現できる。」とのこと。
いやこの階段が慈悲ないよね????家康公????慈悲ないよね????
樓門。重要文化財。久能山東照宮は何十年かに1度、漆を全て塗り直す。最近平成の大修復が終わったため、全ての建物が色鮮やかでした。キレイキレイ。
そして階段。
もうやめてくれよ、私のライフはないんだよ!!!もう!!!
突然のおもしろかったコーナー~
お酒とかが奉納されている場所に、何故かJ-オイルミ〇ズのサラダ油が奉納されてた。神様はお酒じゃなくても受け入れるのか?
木製のスプリンクラー。
セルフ打ち水も導入されてた。神社にも機械化の波が来てる。観光客はほとんど浴びてた。暑いもんね。
突然のナス。
家康公はナスがお好き。
メタルくまモン。
静岡はガンプラの街らしく、展示されてた。
アルティメットメタルくまモンは、きっと世界が滅んでも残ってて、宇宙人に古代兵器や宗教関連の神具だと間違えられたりしてほしい。
家康の手形と私の手。
女として悲しくなった。
手も足も顔もでかい女は辛い。
そんなこんな、命削って登ってようやく。
久能山東照宮!!!!!
はいキレイ!!!美しい!!!色彩美!!!!
ここまで来た甲斐があったと思う、見事な桃山建築の彫刻と色遣い!!!!!
家康の死後、1年という短期間で作られたこの建物。大工頭は今は亡き江戸城を作った天才、中井大和守清正。日本中の大工を呼び寄せ、贅の限りを尽くして作られた、当時の最高傑作。江戸と桃山時代の建築を取り入れ、極彩色の漆が眩しい。まさに豪華絢爛。
本殿は最近国宝になったりしたらしい。
隠れミッキーよろしく、隠れ三つ葉葵紋が至る所に隠されており、江戸のディズニー感がした。
お約束のおみくじ。三日前ぐらいに引いた浅草寺は大吉だったのに、吉にグレードダウン。けど基本末吉の女なので、ハッピーな方です。金のお守りがランダムで入ってた。
ちゃんとお守りも購入。その際、絵馬もあったので初めて書いてみることにした。
大学四年生の切実な心の声です。
そういえば、見つけた竜胆の彫刻。竜胆の花は、元々は源氏のお花なんです。家康は源氏の末裔を自称して、名乗っていたのでこんな所にその名残が。
東照宮を満喫してたら、どうやら遺骸は埋まっていないが墓標があるらしい。疲れた体に鞭を打って、裏手に回ると……
おのれイエヤスゥゥゥウ!!!貴様はここでも私を苦しめると言うのか!!!!!!!
おのれぇ!!!!!おのれぇー!!!!!
(戦国BA〇ARA:石田三成)
この辺り、本気で家康を呪った。ブロが書くことを決意した。
また階段の段が高くて登りにくいったらありゃしない!!近くを歩いてたおばあちゃん、バテてたよ!!
家康の墓標。大坂夏の陣、冬の陣があったせいか、遺言通り西を向いている。西国の睨みを、家康自らが行っているのだ。
遺骸は日光東照宮に移されてしまったけど、最近までここら辺は偉い人しか入れなかったらしい。それだけ大切な場所なんだって。
少し下山して、東照宮博物館。ソハヤノツルキがいる所!!まあ展示されていませんし、中は撮影禁止なんですけどね!!!
見た直後のメモが残ってるので、それを見てみましょう。
面白かったのは薬のための道具がいくつもあったこと。さすが健康オタク家康……
あとメガネもあった。おめめ悪かったのかな?
歴代将軍の刀と拵も展示されてて、慶喜くんのだけ皇室から送られたものだから三つ葉葵がなかった。なんだか、幕府の力が弱まり、皇室の力が増したことを表しているようでした。
そう!あとは金時計がありまして。世界的にも価値がある時計で、日本近郊で海難事故にあったスペイン船を日本が助けてくれたらしく、スペインの王様がお礼に送ったものらしい。
時計というものは修理して使い続けるものだから、基本中の部品は交換してしまう。
けどこの時計は大切に保管されてたから、当時のオリジナルがそのまま残ってるらしい!すごいね!!
この時計をこの前、天皇陛下夫妻とスペインの王室の方が見に来たらしく、宣伝されていた。壁にその様子の油絵まであった。後世まで語り継ぐ気が満々だった……!!
・日本平とロープウェイ~見えぬ富士~
私はわざわざ 千段以上の階段をえっちらおっちら登って来ましたが、普通の観光客はロープウェイで久能山東照宮に来るんですよね。
静岡駅からバスに乗って、日本平についてそこからロープウェイで久能山東照宮がふつうの観光ルートです。そっちの利用をおすすめします。
いざロープウェイ。揺れるが風が気持ちいい。
窓ガラスだと思ったらなんもなくて、危うくスマホを落としかけた。
深い谷を登っていく。遠くには海と、海岸線の街並みが見える。ガイドさんも共に、乗車してくれるため、楽しく移動することが出来た。
この時既に昼過ぎ。昼食を食べ損ねていたので、脳に糖分を送らなきゃ帰れないとソフトクリーム。さすが静岡、抹茶がうまい!!!
ここは日本平。むかしむかし、日本武尊がこの地で賊に襲われ、草薙剣を持って難を逃れたことがあった。その後、この地の山頂で四方を眺め、国見を行ったとか。つまり日本のルーツだから、日本平というらしい。
展望台からの景色は有名で、いろんなものに選ばれているらしい。つまり……富士山リベンジである!!!!!!
展望台は改修工事が行われており、嫌な予感を胸にいざ!!簡易展望台を登る登る!!
富士見えねぇ~!!!
最後の最後まで振られた……夏よ、許すまじ……。
景色は良かった!!下に清水の漁港が見えたしね!たまたま海上自衛隊のいずも?かな。大きな船が来てるらしく、隣にいた小学生ぐらいの男の子が一眼レフ持ってキラキラしてた。
大人達は富士山見えないってグチグチ文句言ってたけど、好奇心の領域が広いと人生絶対楽しいんだなって思った。忘れないでいきたい、知る喜び。
ロープウェイで戻ってきてラムネ休憩。入れ物はガラスじゃなくてプラスチックだった。ビー玉が邪魔でうまく飲めなかった。下手くそ。
来た道を体力と相談しながら戻っていく。大切なのは足を出すテンポ。疲れてると何も無いところで躓くから、注意が必要。
夏休みが門いっぱい詰め込まれていた。蝉の声と木々の緑、空の蒼と海の碧。
就活で消し飛んでた夏を体中で吸収してた。
・清水へ、そして新宿、富山へ
そして何とか下山!!!!直後腹痛によりコンビニのトイレにダッシュ!!!やっぱ飲みすぎはダメですね!!
バスまで1時間ほどあったので、海岸線でぼーと波を見てました。山の民、海大好き。波、珍しい。オレ、波見る。
青春かよ~~~
(有機栽培は高校生の時海に行ったことなければ、異性と砂浜すら歩いたことがありません)
(全て妄想の思い出でお送りしています)
ひえーー!私もセーラー服で海岸線を自転車で走って登校したかった!!
幼馴染の男子と毎年花火やりたかった!!!
2人しか知らない花火スポットで、夏祭りを締めくくりたかった!!
重岡大毅とパピコ半分こして夕日を眺めたかった!!!!!!!!!
自担でもないのに人の妄想に出現するほどの男、重岡大毅。国民の幼馴染兼同期は強い。神山くん好きです(てか箱推し)
妄想フル回転のままバス乗って清水へ。一人旅なんだよ!!!!泣いてないよ!!!私こそお前の重岡大毅だって人は連絡ください!!ついでに私は幼馴染の異性と7年間連絡とってないので、いないものとなっております!!
清水の商店街。みなと祭りの期間だったため、至る所で準備をしていました。
今の時刻4時。新宿行きのバスは6時半。
つまり酒が飲める←
しかし食べログには頼りたくない!!お金はない!!!いい店を!!足で稼げ!!!探せ!!
商店街3周したよね
なんなんだこの安くうまい店への執着心。久能山東照宮の帰りのどこにこの体力あるんだ?マジで足が痛かったし、喉も渇いたけど、1杯目のビールのためにお茶を飲まない。おっさんか!!
そんなこんなで良さそうな店を見つけて、カウンターへ。入ったらすぐ満席になっていた。当たりである!!
静岡で一番ビールにあうおつまみ第1位、はんぺんフライ。黒はんぺんってなんでこんなに美味しいの?さくさくなの?ビールすすむの?神の食べ物。
ぶれてしまったけど、清水名物もつカレー。元祖の店は串焼きで出すんだけど、これでも美味しかった。ビールすすむよね!
静岡と言ったら刺身!!!特にマグロが段違い!!私史上最も美味しいマグロだった。脂がのってるから、醤油に脂浮くし、口で溶けるし!!日本酒がまた辛口で美味しい!!!
タバコと日本酒でカウンターに若い女1人ってのは目立つらしく、後半は隣のおじさんに話しかけられて飲んでた。必ず大学生と言うと驚かれる、己の老け顔を呪ったよ。
おじさんは大学の教務らしく、その上娘の大学がうちの近所らしくて、意気投合した。何故か富山の居酒屋をおすすめされた。住んでる土地の店も開拓せねばな~!!
気に入られたのか日本酒を1杯奢ってもらい、清水駅まで連れてってもらった。途中でおじさんの同僚と会って気まずかったけど。援交とかじゃない、旅の者なんです。
そのまま新宿行きのバスに乗る。途中道路情報で渋滞とか聞こえてビビったけど、何とか時間通りに着いた。その後すぐに中央線。そして東京駅から富山へ。翌日早朝に1週間ぶりに家に帰りました。虫湧いてなかった。ぐっすり寝たよ。
この日のiPhoneの万歩計。登った階数がちょっとおかしい。天国届くんじゃない?ヘブンズ・ドア開けちゃうよ?
⑥まとめ~約束の地、静岡~
バックを車内に忘れ、さわやか並んでたら内定の連絡が来て、そして泣きながらさわやかを食べ、富士が見えず、最終面接を受け、自転車で爆走してメイクを溶かし、久能山登ってメイク溶かして、日本平で富士見えない3日間でした。
いや濃い~メイク溶けすぎ富士見えなさすぎ。
あと3日連続お酒飲んで、3日とも常連さんと仲良くなってました。私の面接、居酒屋でやってくれ。
静岡の人はほんとフレンドリーでやさしくて、1人だったんだけど、1人じゃない最高の旅でした。あとご飯美味しい。ご飯と酒が美味しいところに悪い人はいない。
友達とかだと、自分に近いしこれからの関係もある。だからちょっと息苦しく感じてしまう。また就活で疲れて、誰にも心配されたくない時、自分が嫌になった時、静岡に行ってみてください。
人との出会い、自然との出会い、少なくとも非日常はそこにあります。ちょっとの好奇心さえあれば、とっても楽しく過ごせます。
その際はニューバランスを忘れずにね!!
私にとって静岡の旅は、何ヶ月も続く就活において、初めて結果が出た土地でもあり、初めて休めた土地でもありました。一人旅っていいものですね。なんでも自由に決めれるんです。人事に縛られた就活なんて嘘のよう。あの路地に行こう、海に行こう。人ってもっとわがままに生きていいんだなって思えました。
先が見えない日々だからこそ、開放的な海と自然に会いに行ってみてください。
静岡はきっと今日もやさしいです。
あと夏休み感が凄かった!!視界の入る色が青と緑と白しかないの!!!!夏真っ盛りなの!!!波の音と蝉の音しか聞こえなくて!!就職活動で塗りつぶされた夏を少しでも取り戻せた気がした!!肌から夏を摂取できたよ!!
だから下山する時夏が終わりそうで泣きそうになったのは、ないしょだぞ!!
今はもう8月の終わり。今日は我が東北勢悲願の初優勝に向けて、秋田代表の金足農業高校が準決勝で勝利を収めました。
私は静岡の旅の後、台風に負けじと就活を続け、博物館実習を先週終わらせました。来週に公務員試験、再来週にはまた博物館実習です。相変わらず夏休みは遠いようで。
でもこの静岡の旅は、夏休み何ヶ月分かけても味わえない、感慨深い旅でした。楽しかった!!!
みなさんもぜひ、面接終わりの散歩でもいいから、非日常を求めて、発見を求めて、一人旅してみてください。ちょぴり、楽しくなれます。
最後は、この旅で一番お気に入りの写真でお別れです。
あーーいい夏だった!!!
ありがとう静岡!!!!!
また来るよ。